2020年 10月コラム「若いうちの忘年会の幹事は買ってでもやれ!」

いつもお世話になっております。ツクリベニッセ社長、齊藤です。

10月のコラムは「若いうちの忘年会の幹事は勝手でもやれ!」というテーマでお話ししたいと思います。
なんじゃそりゃ?っていうテーマですが、結構真面目なお話しなので是非最後まで読んで頂けたら嬉しいです。

私が担当している若者たちには、就労後忘年会や新年会の幹事は早いうちに経験した方がよいと伝えています。
私も若かりし頃、毎年やらされていました。当時は本当に嫌だったんですけどね。でも今思い返すと色々勉強になったなぁと思います。むしろ感謝しているくらいです。

まず上司から12月頭に「幹事宜しく!」的なノリで急に振られるんです。しかも「週末金曜日で空いてる所押さえて!」と。
もう12月に入ってるので社員150名を軽く超える人数が収容出来る場所なんて限られてくる訳です。

幹事指名を受けた日から、もう仕事どころじゃなくなります。私自身も数字を抱える営業マンなのに忘年会準備でバタバタ(汗)
まずは会場探し。ネットで会社周辺の店を調べまくります。150人超えの忘年会ですから、まずはそれだけのキャパを持った店をピックアップする必要があります。

さらに週末実施ですので、空いているかも確認しなきゃいけないから候補のお店に片っ端から電話します。
今度はランチタイムを使って候補に上がったお店を下見。社員は結構口さがないので、
不味い店だと「結構払ったのに料理が少なかった、不味かった」などの話が後から出てきます。これを封じ込めるために、下見と味見は欠かせません。

そしてお店の人との打ち合わせ。飲み放題を付けて4000円くらいにまとまらないか交渉。5000円を超えると高い!って
言ってくる人がいるのでMAX4500円を念頭に置いて話をします。料理の内容と味はもちろんですが、
品数も大事。9品以上は出るように交渉します。品数が少ないと「あれだけ払ったのに??!」的な話が来ちゃうので。

お店との打ち合わせが済むと今度は席決め。中心の奥のテーブルに役員クラスを配置。
その周りをお気に入りの社員で囲むようにします。

ここで大事なのが女子社員の皆様へのヒアリング。「◯◯部長と◇◇さんは最近仲が悪い」とか
「◯◯課長と◇◇課長はライバル関係だ」とか、私が知らない事を本当に良く知ってます(汗)

これをやると社内の人間関係が本当に良く解るようになりますね。幹事たるもの、参加者全員が気持ちよくいられるような席次作りには細心の注意を払いました。
最終的な席次表を作り、まずは女子社員にチェックしてもらいます。ここでOKが出てから上司のところに持っていきます。
そうすると上司から「君、わかってるね」的な評価を頂ける訳です。

これが終わると出し物の企画に入ります。これには毎年趣向を凝らしていましたね。
今、どんなTV番組が流行っているのか、社員全体で楽しめるゲームは何かなど色々調べ上げます。

ある年は社内版「トリビアの泉」をやったりしました。当時かなり流行っていたので。
社員から出してもらったトリビアを役員に審査員になってもらい「へぇボタン」を押させる(汗)
当時「へぇボタン」が人気で中々手に入らず、浅草橋の問屋まで探しに行った記憶があります。

そして最後に1番難しいのが集金。事前に払ってくれる方が基本的には多いのですが、毎年ギリギリになっても払わない、
当日になっても「立て替えといて」と平気で言ってくる人が一人や二人いました。
お金のことなのであんまり言いたくは無いのですが、私もキャリアが長くなってくると「払わないなら席を◯◯部長の隣にしますよ!」とか脅して払わせてましたね(笑)

そして、当日は忘年会の司会進行。誰に挨拶をしてもらうか、誰が乾杯の音頭か。
きちんと考えながら進行していきます。注文を聴いて周り、お店の人と一緒にビールを運びます。自分は着席して食事をする時間はほとんど無かったですね。

テンション上げてイベントを一通り盛り上げて、縁も竹縄でございますがということでやっとお開き。
その後社員は大抵2次会3次会と流れるのですが、私は行きません。というか疲れ切って行けなかったんですよね(汗)
1ヶ月間忘年会準備に全勢力を注いできましたから。無事終わった事で安堵して力が抜けちゃうんです。
毎年誰もいなくなった店内で、テーブルに残った料理をちょこちょこ摘みながらゆっくりビールを飲むのが通例になってましたね(汗)

若者たちにこの話をすると「それ仕事じゃないじゃん!」ツッコミを入れられるのですが、忘年会幹事はマジで仕事だし学ぶ部分も多いよと伝えています。

忘年会幹事をやるメリットとしては

①職場周辺の飲み屋を片っ端から調べるので、接待で使う店のバリエーションが増える。

②席次表を作る時、社員全体の関係性を把握する事ができる。社員が150名近くいる会社だったので、
実際会った事も話した事もない社員がたくさんいたのですが、その人ともコミュニケーションをとる事か出来る様になりました。
また、派閥や恋愛事情についても把握できるので、今後社内営業がしやすくなる(笑)

③企画力が養われる。たかが飲み会のイベントではありますが、役員クラスもいるのでスベるわけにはいきません。
色々流行り物を取り入れたり、タイムリーなネタをどうイベントに 落とし込むか創意工夫しましたね。

④司会を務める事でプレゼン能力が養われる。大勢の前で話す練習になるし、どうすれば盛り上がるのか試行錯誤しました。
声の大きさや表情も含めの事なので、面接練習に近いイメージです。

⑤何より上司に対しての良いアピールになる。アイツはテキパキ動いて要領がいい。司会でもトーク術があると評価されるようになりました。
可愛がってもらい、大手企業との会食にも賑やかし役で呼んでもらえるようになりました。人生、若いうちは「可愛げ」が大事!

 

たかが忘年会の幹事、されど中々侮れない事をご理解頂けたでしょうか(笑)
飲みニケーションは不要!と唱える方もいらっしゃいますが、自分の経験上飲み会で親しくなって
その後の仕事がスムーズになったケースは沢山あるので、否定は出来ないかな?

コロナ禍で飲み会も減っているし、会社の飲み会には基本参加しないという人も多いと思いますが、
若者たちには仕事以外からも色々学べる事を、むしろ仕事以外の部分で学んだ事が実用的なスキルになる事を伝えていきたいと考えています。

株式会社ツクリベニッセ
取締役社長 齊藤貴之

2020年10月9日
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